スマホの保護フィルムやコーティングを見たときに、「硬度9H、10H」などの表記を見たことはありませんか。

実はスマホなどのコーティングの硬度を示すこの数字には、「H」が付いている場合とついていない場合の2種類があります。それぞれ数字が近くても、硬度は全く異なるので注意が必要です。

そこでこの記事では、保護フィルムやコーティングの硬度を示す数値の見方やそれぞれの違いを紹介します。

商品やサービスを選ぶときに、数値を見間違えないように気を付けましょう。

スマホコーティングのHは、鉛筆の濃さを表す「鉛筆硬度」

スマホコーティングで用いられている「H」の表記は、鉛筆硬度をあらわしています。

まずはこの鉛筆硬度について知りましょう。

鉛筆の硬さ(濃さ)を表すのが鉛筆硬度

鉛筆硬度というのは、鉛筆の硬さ(濃さ)をあらわしている表記です。

HBやB、2Bなどの濃さの鉛筆は、多くの人が使ったことありますよね。この数値のことです。

鉛筆硬度はJIS規格で6B~9Hまで17段階あります。(6B/5B/4B/3B/2B/B/HB/F/H/2H/3H/4H/5H/6H/7H/8H/9H)

鉛筆の芯は粘土と黒鉛を混ぜて作られ、この割合によって濃さが変わります。この芯の濃さ=硬さです。

一般的には2B~HBあたり、製図やデッサンで2Hあたりまで使われます。日常で使うことはありませんが、さらに上の9Hの鉛筆もありますよ。

鉛筆硬度はプラスチックや樹脂・一般塗装の、引っかき傷に対する耐性や表面硬度をあらわすのに使われることが多いです。

鉛筆硬度とモース硬度(鉱物硬度)は違う

鉛筆硬度以外にもう一つ使われているのが、モース硬度(鉱物硬度)です。

モース硬度は、「あるもので引っかいたときの傷つきにくさ」をあらわしています。

モース硬度にはHがつかず、モース硬度10のように数字で表記されます。モース硬度は1~10まであり、最大値の10はダイヤモンドの硬さです。

身近なものでいうと、次のようなものが例です。

モース硬度
2.5 人間の爪
4.5 木工用の釘
5 ガラス
5.5 ナイフの刃
7.5 鋼鉄のやすり

モース硬度は「あるもので引っかいたときの傷つきにくさ」であり、「叩いて壊れるか」とは違うので注意が必要です。モース硬度10であるダイヤモンドも、ある方向からハンマーで叩くと簡単に割れてしまいます。

鉛筆硬度とモース硬度(鉱物硬度)が混在

保護フィルムやガラスフィルム、ガラスコーティングを見る際にわかりにくい点は、鉛筆硬度とモース硬度が混在しているところです。

わかりやすい見分け方としては、Hがついていれば鉛筆硬度、数字だけならモース硬度とわかります。

しかし普通はこういった数値について知らないため、保護フィルムなどを選ぶときに混乱してしまうでしょう。

ただ、「ダイヤモンドは世界一固い物質で硬度が10」という情報だけは、なんとなくテレビなどで見て知っている方も多いはずです。そのため保護フィルムなどの9Hという数字を見たときに、「ダイヤモンドに近い硬さがある」という勘違いが生まれます。

しかし先ほど説明したように、9Hは鉛筆硬度であり、ダイヤモンドの10というのはモース硬度です。

鉛筆硬度9Hはモース硬度にすると4~5程度に相当するため、9Hがダイヤモンドくらい硬いという認識は間違いだということがわかりますね。

  • ダイヤモンド・・・モース硬度10
  • ガラスフィルム・・・鉛筆硬度9H(モース硬度4~5)

そもそも鉛筆硬度とモース硬度は違う尺度なので、単純に比較はできません。

鉛筆硬度 鉛筆の硬さ(濃さ)
数字+Hで表記される
モース硬度 鉱物の硬さ
「あるものでひっかいたときの傷のつきにくさ」を基準にしている
Hは付かず数字のみ

スマホの保護フィルムの硬度や価格

スマホの保護フィルムなどを買うときに気を付けたいのは、種類による高度の違いです。

近年ではガラスフィルムという硬いフィルムが数多く販売されています。従来のプラスチック系の柔らかい保護フィルムとは違い、ガラス素材でできた強度の高い保護フィルムです。

通常の保護フィルムの場合は鉛筆硬度3~4Hほどですが、ガラスフィルムは9Hと表記されている商品がたくさんあります。素材が違うので強度も大きく違い、当然ガラスフィルムのほうが傷はつきにくいです。

  • 保護フィルム・・・3~4H
  • ガラスフィルム・・・9H

そのため、スマホを傷から守り、フィルムを貼った画面もなるべくキレイな状態で使いたいのであればガラスフィルムのほうが適しているでしょう。

しかし、ガラスフィルムは保護フィルムよりも値段が高く、厚みがあるというデメリットがあります。

保護フィルムは安いものだと100円ショップなどにもあるため、価格としては100~2,000円ほどです。ガラスフィルムは素材がガラスなのでその分高価で、2,000~4,000円ほどの価格で売られています。

それぞれの特徴を理解して選ぶようにしましょう。

保護フィルム ・メリット
値段が安い
薄いためケースやタッチ感度に影響しない
・デメリット
気泡が入りやすい
衝撃から守れない
ガラスフィルムより傷がつきやすい
ガラスフィルム ・メリット
傷や衝撃からの保護能力が高い
気泡が入らずきれいに貼れる
画面の濁りがなくキレイに見える
・デメリット
値段が高い
分厚いためケースやタッチ感度に影響が出る可能性がある

高い強度で保護したいならガラスコーティングがおすすめ

スマホの画面を傷や衝撃から守りたいなら、硬度が高く強力に保護できるガラスコーティングがおすすめです。

従来は保護フィルムを買って貼るのが主流でしたが、最近ではガラスコーティングを施す人も増えてきました。ガラスコーティングは保護フィルムのように貼るのではなく、コーティング剤を画面に塗って固めることでガラスの被膜を作る方法です。

ガラス素材なので強度が高いのはもちろん、塗って固める方法なので薄いのも特徴です。

ガラスフィルムの場合は分厚いためケースに干渉したり、タッチパネルの感度に影響したりする可能性もあります。しかしガラスコーティングの場合、薄い皮膜で守るためケースやタッチ感度に影響することはありません。

また、ガラスフィルムのように画面との境界や段差ができづらいため、コーティングを施工しても違和感なく使えるでしょう。

G-PACKガラスコーティングは、硬度10Hの強力な保護機能で画面を傷から守ります

日常的な細かい傷を防ぐことで、スマホを落としてしまった時、衝撃で画面が割れるリスクも軽減します。

それでいて、価格は3,300円~とガラスフィルムと同じくらいなので、スマホを傷や衝撃から守りたい方は、G-PACKガラスコーティングを検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

スマホの保護フィルムやコーティングに表記されている硬度は、「鉛筆硬度」と「モース硬度」の2種類があります。

モース硬度10はダイヤモンドの硬さですが、鉛筆硬度の9H、10Hとはちがうので間違えないように気を付けましょう。

スマホのフィルムは鉛筆硬度で表記されていることが多いため、ガラスフィルムなどには9Hと表記されている商品も多いですが、モース硬度にすると4~5程度になります。

それぞれ見分ける方法としては、Hがついていれば鉛筆硬度、ついていなければモース硬度とわかるでしょう。

スマホのフィルムやコーティングを選ぶときは、この数値を見間違えないよう気を付けてください。

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